本棚に並んだ新しい参考書、山のように積まれたプリント。
それを見た瞬間、「これ、全部終わるのかな……」と、まだ何も始めていないのにため息をついてしまったことはありませんか?
真面目な人ほど、目の前の教材すべてを「完璧に、一度で吸収しなきゃ」と無意識に思ってしまうものです。
でも、大丈夫。あなたが圧倒されてしまうのは、あなたが「それだけ真剣に学ぼうとしている」からこそ。脳が情報の多さに驚いているだけなのです。
「全部やらなきゃ」は、脳のエネルギーを使い切ってしまう
私たちの脳が一度に扱えるエネルギーには、限りがあります。
山のような教材をすべて視界に入れたまま勉強しようとするのは、重い荷物を何十個も背負ったまま、全速力で走ろうとするようなもの。
「あれも、これも」と意識が分散すると、それだけで脳は疲れてしまい、肝心な「最初の一歩」を踏み出す力が残らなくなってしまうのです。
大切なのは、今のあなたが使うエネルギーを、たった一点だけにギュッと絞ってあげることです。
「いま」使うもの以外は、1秒で視界から隠す
教材の山に圧倒されそうなとき、あなたの心に余白を作るための「思考の引き算」をご紹介します。
視界を整理して、脳を軽やかに動かすための3つの1秒アクションです。
- 「いま開く1冊」以外を、1秒で床に置く(または布をかける)
他の教材が目に入ると、脳は勝手に「終わっていない量」を計算し始めてしまいます。「今はこれだけ!」と決めて、他のものを視界から消すだけで、驚くほど心が軽くなります。
- 「今日はこの10センチだけ」と、手元に集中する範囲を決める
厚い本に怖気付いてしまったら、残りのページをクリップで留めたり、手で隠したりしてみましょう。「今、自分の手が触れている1ページ」だけを、世界でたった一つの教材だと思い込むのです。
- 「1周目は汚していい」と、自分に許可証を出す
「綺麗に読まなきゃ」「完璧に覚えなきゃ」というリソースを、「まずは1回触れてみるだけ」という気軽なアクションにすべて回してあげてください。
たった一握りの砂を運ぶように、学びを楽しもう
砂浜にあるすべての砂を一度に運ぶことはできません。でも、手のひらに乗る分だけなら、誰でも今すぐ運べます。
勉強も、今の自分にできる「ほんの少し」だけを愛してあげればいいのです。
山のような教材は、あなたがいつか辿り着く豊かな森のようなもの。
今はただ、足元に咲いている「1行の気づき」という小さな花を見つけることから、ゆっくり始めてみませんか?


